トルコ「批判するなら難民360万人送る」 EUに警告

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イスタンブール=其山史晃
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 少数民族クルド人の武装組織「人民防衛隊」(YPG)のシリア北部の支配地域に対し、越境攻撃に踏み切ったトルコのエルドアン大統領は10日、首都アンカラで演説し、攻撃停止を求める欧州連合(EU)を名指しして「我々の作戦を侵略と呼ぶなら、ドアを開けて360万人のシリア難民をあなたのところに送る」と警告した。

 トルコが9日にYPG攻撃を始めたことを受けて、EUの外務大臣にあたるモゲリーニ外交安全保障上級代表は同日、「EUはトルコの一方的な軍事行動の停止を求める」とする声明を発表。エルドアン氏の発言はこれに猛反発したものだ。

 トルコは世界で最も多くのシリア難民を受け入れており、欧州をめざすシリア難民の事実上の「防波堤」になっている。エルドアン氏はシリア難民を取引材料にして、EU側がトルコ軍のYPG攻撃を批判しないよう牽制(けんせい)する狙いだ。

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