職員自殺は「超過勤務」 総務省、遺族の労災申請で謝罪

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榊原謙 内山修
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 2014年に自殺した総務省キャリア官僚の男性(当時31)の両親が9日、自殺は長時間労働でうつ病を発症したからだとして、同省に公務災害(労災)の認定を申請した。同省は男性の自殺が業務に起因するものだったかを調査したが、結論を出さないままうやむやになっていたため、両親が申請に踏み切ったという。鈴木茂樹・総務事務次官はこの日、男性の父親と面会し、男性が過重勤務に陥っていたとの認識を示して謝罪した。

 遺族側代理人の川人博弁護士によると、同省は公務災害を認める方向で今後、人事院と協議すると表明したという。鈴木次官は男性の父親に対し、「男性は総務省の中でも重要な仕事を続けていた。超過勤務により(業務が)量・質とも負担になり、追い詰められた結果、このような事態に至ったと認識している。天国の男性に謝罪し、またご遺族に謝罪し、お悔やみ申し上げます」と述べ、深々と頭を下げたという。

 川人氏によると、男性は国家公務員採用1種(現・総合職)試験に合格して08年に総務省に入り、大臣官房などでの勤務が続いた。13年秋からは当時の消費税率の引き上げに伴う業務に携わり、長時間労働が続いたという。13年11月末のうつ病発症までの1カ月間には、「過労死ライン」を大きく超過する月135時間の時間外労働をしていた。同年末ごろから勤務を休みがちになり、通院先では上司とのトラブルを訴えていた。翌14年3月に自殺したという。

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 男性は「すみません。本当に…

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