保守政治家こそ韓国の言い分聞き、打開策を 中島岳志氏
聞き手・稲垣直人
日韓インタビュー 中島岳志さん(政治学者)
韓国に対する反感や批判が目につく、昨今の日本の「空気」。その底流には何があるのか。保守やナショナリズム、愛国心などを考察してきた中島岳志さんに聞いた。
――韓国への否定的言論の広がりをどうみますか。
「1980年代に日韓それぞれで起こった三つの要因を源流とする、新しいタイプの現象と見ています」
――三つの要因ですか。
「一つは、20代から30代で戦争を体験し、戦時体制を毛嫌いしていた戦中派保守の言論人が論壇の一線から退いたことです。二つめは82年に中曽根康弘氏が首相に就き、首相の靖国神社公式参拝、閣僚の日韓併合をめぐる失言、歴史教科書問題などで日本政府の歴史認識が政治問題化しました」
――日本の変化ですね。
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「三つめは87年以降の韓国…
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