安保理、北朝鮮問題に見解示せず 一部が発射非難の声明

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ニューヨーク=藤原学思
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 北朝鮮による2日の弾道ミサイルの発射を受け、国連安全保障理事会は8日、非公開で対応を協議した。英国とフランスドイツが要請した。ただ、安保理としての一致した見解は示されず、英仏独など欧州6カ国が協議後に声明を読み上げるだけで終わった。

 声明では「一連の弾道ミサイルの発射は地域の安全と安定をむしばみ、安保理決議に明確に違反するものだ」と非難。米国との交渉に向き合うよう促した上で「朝鮮半島や地域の安全と安定のためには、それ以外に道はない」と迫った。

 声明に名を連ねたのは、英仏独のほか、同じく理事国のベルギーとポーランド、来年から理事国になるためオブザーバーとして参加したエストニア。安保理で長らく北朝鮮問題を主導してきた米国は、協議の要請にも協議後の声明の読み上げにも加わらなかった。

 また、安保理協議に出席した関係者によると、北朝鮮の後ろ盾となっている中国は「北朝鮮が弾道ミサイルを撃ったのは、米朝実務者協議に進展がみられないからだ」と主張。5日にストックホルムであった米朝実務協議でも大きな進展はなかったとみられる中、安保理内の足並みの乱れが目立っている。

 北朝鮮が2日に発射した弾道ミサイルは、日本の排他的経済水域(EEZ)内に落下。朝鮮中央通信は、新型の潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)だと主張し、韓国政府もSLBMの可能性を指摘している。

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