捜索35分で発見 12人の署員出し抜いたラブラドル

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岩田恵実
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 兵庫県朝来市で行方不明になった高齢男性の捜索活動で、警察犬の粘り強さが男性の早期発見につながった。お手柄の警察犬は、ラブラドルレトリバーの「いっちゃん」。朝来署の浜田誠志署長からは、表彰状と骨型のおもちゃを贈られた。

 いっちゃんの本名は「M―スピリッツ号」という。好奇心旺盛なオスのラブラドルレトリバーで3歳。警察犬には、民間で飼われている「嘱託」と、警察の「直轄」があるが、いっちゃんは県警直轄12頭のうちの1頭で、シェパード以外の犬種としては初めて、2016年秋に採用された。

 神戸市須磨区の県警本部直轄警察犬訓練所で待機するいっちゃんに、出動要請があったのは10月1日午後0時40分ごろ。朝来市の男性(72)が、午前10時半ごろ自宅から散歩に出たきり、戻らないという。

 山に迷い込んだり、川に転落したりしていることも考えられる。正午ごろから朝来署員12人が捜索をしているが行方はつかめず。さらに、急に雨が降り出し、男性が低体温症に陥る恐れもでてきていた。

 いっちゃんは男性宅に午後3時ごろ到着し、男性の寝間着の臭いをかぐとすぐに捜索を開始。しかし、雨は上がったが臭いはすでに流れ、警察犬といえども、男性の足取りを追うことができない状況だった。

 それでもいっちゃんは諦めず、周辺の道を2キロほど歩いてまわったところで、突如、鼻を地面に付けだした。そして川の土手を駆け上がると、川沿いを歩いている男性がいた。いっちゃんが捜索に加わってから約35分。男性の新しい臭いをつかみ、無事に男性を見つけることができた。

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 いっちゃんは17年秋からこ…

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