「元助役から1万円の佃煮」 福井県幹部にも贈答品か

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八百板一平 平野尚紀 山本孝興 大部俊哉
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 関西電力幹部らが福井県高浜町元助役の森山栄治氏(3月に90歳で死去)から多額の金品を受け取っていた問題で、森山氏は福井県の幹部にも贈答品を渡していたと、複数の元県幹部が朝日新聞の取材に証言した。森山氏は「県との関係も特別」(関電の報告書)とされ、広く影響力が及んでいた実態が浮かぶ。

 県関係者によると、受け取っていたのは高浜町などを管轄する嶺南振興局長を務めた元幹部ら。元幹部の1人は朝日新聞の取材に、就任時に森山氏が住んでいた京都市まであいさつに訪れた際に受け取ったと証言した。「儀礼の範囲を超えると判断し、お中元とかお歳暮とかの時に少し値段の高い物をお返しした」と説明した。

 県によると、県の公職として、森山氏は40年以上にわたって客員人権研究員を務め、人権施策のアドバイザー的な存在だったという。元幹部は便宜供与などは否定した上で「年に1、2回研修でお世話になる『先生』。誰にも相談できず、本当に難しかった」と話した。

 また、別の元幹部も「盆か暮れに1万円ほどのつくだ煮が送られてきて、何を返そうか悩んだ」と証言。ただ、受け取りは在任期間中だけで、その後は年賀状のやり取りが続いたという。「礼儀を重んじるというか、そういう意味では徹底していた」と話した。

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 関電が2日に公表した報告書…

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