落語×文楽、驚きの完成度 「ことのは会」が船出

有料記事

日高美恵・演芸ライター
[PR]

 落語家の桂吉坊が言葉を生業とする異ジャンルの芸能者とテーマを決めて共演する「ことのは会」の第1回が開かれた(10月3日、大阪・天満天神繁昌亭)。文楽太夫・豊竹芳穂太夫(よしほだゆう)、文楽三味線・鶴澤友之助、木ノ下歌舞伎主宰・木ノ下裕一と文楽をテーマに連携し、物語の楽しさを届けた。

 文楽の人形遣いを主人公とする吉坊の落語「ツメ人情」が演目のトップ。落語作家・小佐田定雄が吉坊に書き下ろし、大阪にあった御霊文楽座が焼失した史実も組み込んだ新作落語だ。見事な流れで文楽を知らずとも風景が浮かぶ。1人遣いのツメ人形たちの会話に笑い、一転、悲劇を迎えた後にも光を残す感動作に心打たれた。

ここから続き

 続く素浄瑠璃「赤頭巾孝行剪…

この記事は有料記事です。残り541文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【お得なキャンペーン中】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら