汚染土前に笑顔消え 「ポエム」批判の小泉氏背負う現実

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菊地直己 松尾一郎 三輪さち子
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 小泉進次郎環境相に逆風が吹いている。父・小泉純一郎元首相をほうふつさせる切れ味のある弁舌。将来の首相候補に数えられ、8月には滝川クリステルさんと結婚を発表して世間を驚かせた。そして初入閣。順風満帆に見えた政治家人生だが、風向きは大きく変わった。

 9月22日、米ニューヨークの国連本部に、小泉氏が現れた。国連総会に合わせて開かれる気候変動に関するイベント。事務方が読み上げる演説案を手渡す。しかし、小泉氏は演説案にはちらりと目を通しただけ。近くに来た横浜市の女性幹部と話し込み始めた。

 スピーチが回ってきた。

 「たった10日前に環境相になったが、たった10日間でも、都市の脱炭素化についてできることがあることを僕は言いたい」

 英語で100人ほどの聴衆に語りかける。東京や京都が2050年までに二酸化炭素の実質排出ゼロを宣言していることを紹介し、続けた。

 「この会の前にあそこに座っている横浜市のメンバーと話をしたのだけど、彼女に『ヘイ! 東京、京都、次は誰?』って聞いたら、彼女は『オーケー、私がやるよ』と決断したんだ。これがたった10日間で僕が成し遂げたことだ」

 会場からは大きな拍手が起こ…

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