100万円は「賄賂かな」 鵜飼の現場、仕切った元係長
きょうも傍聴席にいます
1300年以上の歴史を持つとされる岐阜市の長良川鵜飼(うかい)。観光客らの旅館・旅行の手配から鵜飼観覧船の管理まで、同市鵜飼観覧船事務所は観光業務を一手に引き受ける。実質的な権力者として取り仕切っていた元・鵜飼観覧船運航管理係長の男(57)は、権限をたてに次々と不正に手を染めていった。
起訴状などによると、元係長は2018年3月、鵜飼観覧船の航路整備工事で、特定の業者が受注できるよう便宜を図った見返りに、工事会社社長から100万円の賄賂を受け取ったとして収賄罪に問われた。
鵜飼は、古事記や日本書紀にも記述があり、鵜を使ってアユなどを捕る古代漁法として伝承されてきた。1568(永禄11)年には、織田信長が初めておもてなしの手法として導入した。現在は、皇室の保護のもと、宮内庁へ納めるアユを捕る「御料鵜飼」も年に8回あり、うち2回は各国の要人や駐日外国大使などを招待している。現在、鵜を使う鵜匠(うしょう)は6人おり、鵜船も6隻ある。一般の観光客を対象とした鵜飼は毎年5~10月に行われ、45隻ある観覧船などを利用する観光客らは年間約10万人にのぼる。
9月3日の岐阜地裁。仕立て…
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