消費税が痛い…なぜ? 導入155カ国と日本の違い

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伊藤喜之
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 消費税が10月から8%から10%に引き上げられました。1989年に初めて導入されて以来、3度目の増税で初めて2桁の税率に達しました。このまま、消費税率は上がる一方なのでしょうか。あれこれ探ってみると、「外国からの買い物客を意識して税率を決めているかどうか」が一つの判断材料であると指摘する専門家がいました。一体どういうことなのでしょうか。

 消費税の源流をたどれば、世界で初めて導入されたのはフランスでした。財務官僚だったモーリス・ローレ氏が発案した付加価値税(VAT)が54年、日本の消費税に相当するものとして、初めて導入されたのです。

 導入の理由について、ローレ氏は後年、朝日新聞の取材にこう答えています。「所得格差の大きいフランスでは、低所得層が税負担をしたがらない。労働意欲を損なわないためにも、税収確保のためにも、付加価値税の導入が必要だった」。

 付加価値税は、世界の多くの国々で60年代から相次いで採用されました。お金持ちからも貧しい人からも安定して税金を徴収できるシステムは、国家にとって都合の良いものだったのかもしれません。

導入国は155カ国 産油国でも導入の動き

 今年4月1日現在で、消費税あるいは付加価値税が導入されているのは155カ国(全国間税会総連合会調べ)にのぼります。

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 税率の高さでみると、世界の…

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