習氏演説、「強国」路線に触れず 警戒されて軌道修正か

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北京=冨名腰隆
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 中国建国70周年を記念して北京で行われた式典や軍事パレードでは、新型兵器を数多く披露するなど、共産党指導下における国力の向上を強くアピールした。一方、習近平(シーチンピン)国家主席はこれまで掲げてきた「強国」路線には触れず、求心力を高めるための言動も抑制。中国の台頭や自身への権力集中が国際社会の警戒を高めてきた反省から、軌道修正を図った模様だ。

 式典は午前10時から天安門広場で始まった。礼砲が打ち上げられた後、習氏は約10分間の演説で「この70年、人民の一致協力と奮闘により偉大な成果を収めた」などと訴えた。

 2012年の習指導部発足以来、軍事パレードは15年の「抗日戦争勝利70周年」、17年の軍創設90周年に続いて3回目。江沢民元国家主席や胡錦濤前国家主席はそれぞれ1回しか実施しておらず、権威付けを図る習氏の傾向は明らかだ。

 習氏は17年の党大会でも3…

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