石川)賢治の詩モチーフに舞台 災害の記憶に思い寄せ
沼田千賀子
金沢市を中心に活動する「劇団 新人類人猿」が、宮沢賢治の詩をモチーフにした演劇に取り組んでいる。詩集「春と修羅」の「序」から言葉を引きつつ、極力セリフを排してゆっくりした動きで見せる。相次ぐ災害の被災者に思いを寄せ、災害の記憶を風化させないという強い思いを込めた舞台だ。
公演のタイトルは「人や銀河や修羅や海胆(うに)は」。難解さで知られる、「春と修羅」の「序」に登場する一節だ。劇には「あるひは修羅の十億年」「あらゆる透明な幽霊の複合体」など、「序」の中の言葉がちりばめられている。
劇団設立は1986年。団員は社会人が中心で、わかりやすいストーリーや言葉に頼らない独自の身体表現を追求してきた。2011年~13年には東日本大震災に伴う福島第一原発の事故をテーマにした「制御不能」を上演。17年から「春と修羅」の「序」をモチーフにした舞台に取り組む。
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団員は「序」やほかの詩を読…
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