「関電、モラルの感覚失っている」 金品授受に厳しい声

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 東京電力福島第一原発事故の後、「経営が厳しい」として電気料金を値上げしてきた関西電力。利用者に負担を強いる一方で、そのトップらが立地自治体の元助役から多額の金品を受け取っていた。「原発マネー」が還流したのでは――。説明責任を果たすよう求める声が高まっている。

 岩根茂樹社長の会見は27日午前11時、大阪市北区の関西電力本店で始まった。冒頭、「多大なご心配やご迷惑をおかけし、深くおわびします」と謝罪し、10秒近く頭を下げた。「信頼を失墜させた」とも述べたが、授受した金品の中身などについては「詳細は差し控える」と繰り返した。

 岩根社長を含む役員ら20人が福井県高浜町の森山栄治元助役(故人)から計約3億2千万円分の金品を受け取ったことが明らかになったのは、東日本大震災が起きた2011年以降の7年間分。関電が原発の再稼働をめざし、社員への賞与支給を見送るなど合理化を進めつつ、電気料金を値上げしてきた時期とちょうど重なる。

 岩根社長は「せっかくなので受け取ったが、後でみると非常に高額なので受け取れないとなった」と釈明。各企業で行われている中元や歳暮など「儀礼の範囲」を超えれば返したとし、「そうめんなどは頂くが、金品に関わるものはすべて返すよう努力した」と述べた。

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 だが、返した金額や岩根社長…

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