医学生理学賞はゲノム編集に注目 ノーベル賞展望

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月舘彩子
【動画】ノーベル医学生理学賞が10月7日、発表される。今回、受賞が有力視される日本の研究者は
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 今年のノーベル賞が7日の医学生理学賞を皮切りに順次、発表される。日本の自然科学系3賞の受賞者はこれまでに23人。今年も日本の研究者が受賞するのか、有力視される分野を紹介する。

 医学生理学賞は、生命科学の基礎的な研究から薬や検査機器の開発、感染症治療といった保健分野まで幅広い業績に贈られてきた。昨年は免疫研究で大きな功績を挙げた本庶佑・京都大特別教授が受賞。がん治療薬「オプジーボ」など免疫に働きかける新たながん治療の道を開いたことなどが評価された。

 今年の有力候補として注目が集まるのは、生物の設計図である遺伝情報(ゲノム)を狙い通りに書き換えられるようにしたゲノム編集技術「CRISPR(クリスパー)/Cas9(キャスナイン)」だ。

 それまで農水産物の品種改良は交配を繰り返すなど長い時間がかかったが、キャス9が登場したことで、狙いのゲノムを短時間で効率よく変えられるようになった。一方、受精卵をゲノム編集した赤ちゃんが中国で誕生したとされ、倫理的な課題から各国がルール作りを急いでいる。

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 キャス9を開発した米ジェニ…

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