公金使った美術展は制約されるのか 「不快」はダメ?

有料記事トリエンナーレを考える

立松真文
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 あいちトリエンナーレの展示の一部「表現の不自由展・その後」が中止された問題で、芸術祭実行委員会会長の大村秀章愛知県知事が展示再開を目指す考えを示した翌日の26日、文化庁は補助金交付の取り消しを発表した。公金を使った美術展の表現に制約はあるのか。愛知県が設置した第三者による検証委員会(座長=山梨俊夫・国立国際美術館長)の中間報告やこれまでの取材を元に、問題点を整理した。

Q公立美術館で政治性のある展示は可能か。

A公金を使っていても認められる。

《公金を使って政治性のある表現、人を不快にさせる表現の展示は可能なのか。》

 表現の自由憲法が保障する基本的人権であり、名誉毀損(きそん)など一定のケースを除き表現内容に基づいて規制できないのが原則だ。基本的には、政治性や人を不快にさせるかどうかは、展示の判断基準にはならない、とされる。

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 「政治性のある表現」につい…

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