かんぽ生命保険の不適切販売を「クローズアップ現代+」で昨年4月に報じたNHKに、日本郵政グループが抗議していた。販売問題の重大性を認識できなかった表れで、経営陣の甘さが改めて問われそうだ。
「悪いところだけ引いてこんな大きな報道をして悪意を感じる。そうグループ全体で総括した」。日本郵政の長門正貢社長は今年8月末の自民党の非公式会合で、放送後の対応について説明した。「今から思うと大変甘かった」「本当に節穴だったということだと思う」とも語った。
昨年4月の同番組は、金融庁がかんぽ生命に強い関心を抱き、調査に乗り出すきっかけとなった。郵政グループ経営陣にとっても本来、問題の重大性を認識し、不適切販売をなくす取り組みを徹底させるべきタイミングだった。
だが、一定の改善策で苦情件…
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