密集戦は大男ひしめく修羅場 昔はパンチも蹴りもあった
ラグビー トリビア
ラグビー高校日本代表で故・平尾誠二さんと一緒にプレーし、早稲田大学ではいぶし銀のフランカーとして活躍した恵藤公浩記者(57)。早大の司令塔、スタンドオフ(SO)として巧みなパスと左足のキックを操り、1986年度の全国大学選手権決勝にも出場した森田博志記者(55)。かつて臙脂(えんじ)と黒のジャージーを着て世間を沸かせた2人の記者が、ラグビーのルールや魅力を緩く、深く読み解きます。
大男が集まって、押しくらまんじゅうのように押し合いへし合い。密集戦はラグビー独特のものだ。球技なのに、ときに外からボールが見えなくなることもある。中では一体何が行われているだろうか。
密集戦は基本的に2種類ある。地面にあるボールの上を双方が組み合うことで発生する「ラック」と、ボール保持者が立ったまま、双方が集まってくる「モール」だ。
いずれも、ボールを持ち込んだ攻撃側が目指すのは「球をしっかり確保し、攻撃を続けたい」。防御側は「できるだけボールに絡んで相手の攻撃のタイミングを遅らせたい。可能ならば奪ってやる」。その思惑が交錯する中で激しい争いになる。
大人数のモールになると修羅場と化すこともある。今はそんなことはないだろうが、昔はパンチが飛んでくることも珍しくなかった。会社の同僚の高校ラグビー経験者は「密集の中で相手チームのソックスが見えたら、とにかく蹴飛ばせ」と指示されていたとか。
特に本場の海外チームは荒か…
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