西武を救った代打の切り札 タカのマジック点灯防いだ

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照屋健
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(23日 西武5―3楽天)

 「代打の切り札」がたった一振りで、チームを救った。殊勲の西武・メヒアは誇らしげにいった。

 「そのために地球の裏側からやってきているんだ」

 八回。2アウトから勝利をたぐり寄せた。4番中村が四球を選び、外崎も続く。きわどい球をファウルでカットし、9球目で四球。山川も四球で満塁を作ると、辻監督は198センチの助っ人に勝負を託した。

 2球見逃し、追い込まれても「アウトを宣告されるまでは終わらない」と集中した。4球目の直球を振り抜き、左中間へぽとり。走者一掃の3点適時打で、ベンチの空気を一変させた。

 ベネズエラ出身で、2014年の本塁打王は、西武打線に欠かせない切り札だ。推定年俸5億円の男が試合に出られなくても、腐らず、準備を重ねる。試合中盤にベンチ裏に回り、鬼気迫る表情でバットを振り込み、一打にかける。20日に楽天・松井から放ったサヨナラ本塁打などこの10日間で3度目の決勝打。勝負どころでチームを救った。

 中村、外崎、山川。強打者がしっかり四球を選んだのも勝因だろう。辻監督は「相手も怖がって、いいところに投げないと、という気になる。あそこで四球を選べるのが打線の力」。

 山川は言い切った。「僕が打っても、メヒが打ってもいい。終わって勝っていることが大事」。負ければソフトバンクにマジックがつく土壇場で、王者が踏みとどまった。(照屋健)

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