残業月177時間、手取り18万円 先生は使い捨てか

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榊原謙
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 「働き方改革関連法」が成立し、残業時間に上限を設ける規制が今春から企業や団体に順次導入され始めました。私立学校も規制の対象になりますが、現場の対策は進んでいません。長時間労働を強いられ、残業代も十分に支払われない先生たちは少なくなく、労働基準監督署から是正勧告を出される私立高校も相次いでいます。(榊原謙)

「働き方改革」半年

 「部活動、寮の管理、体育祭や文化祭などの企画運営、学校ホームページや公式フェイスブックの更新。残業時間は毎月100時間ほど、ある月は170時間」

 「膨大な授業準備と分掌業務、深夜に及ぶ寮の管理は過酷そのもの。明日が来ることに絶望と恐怖を覚えた」

 「授業準備や定期考査の問題作成、採点はすべて時間外労働で手当も出ない。考査の前後は最低賃金以下で働いた」――

 千葉県鴨川市の文理開成高校で、非正規教員として働いていた2人と今も働く1人(いずれも20代)の手記には、過酷な勤務の実態が生々しくつづられていた。

 3人が加盟する労働組合「私学教員ユニオン」が8月、記者会見して示した。

先生兼「寮の管理人」

 3人のうち、常勤講師だった2人は教員としての本業に加え、生徒が入る寮の管理を住み込みで担っていた。

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 どんな生活だったのか…

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