中国の過酷な996勤務 「感情を持たない機械」の夢は

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北京=平井良和
【動画】名だたるIT企業が集まる北京の西二旗地区。地下鉄の駅は朝と夜、「996勤務」の労働者があふれる=平井良和撮影
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 北京の中心から北西に約20キロ。地下鉄の西二旗駅は午後9時を過ぎた頃、家路を急ぐ人であふれる。

 騰訊(テンセント)、百度(バイドゥ)など世界的に知られるIT企業が集まる一帯は、「中国IT業界の心臓」と言われる。大通りには各社の送迎バスが横付けされ、Tシャツ姿の若者たちが降りてくる。その多くは、スマホのアプリなどを制作するプログラマーたちだ。

 国際的には無名だが、従業員3万人の大手で働く呉鵬鵬さん(24)もその一人。地下鉄と電動自転車を乗り継ぎ、自宅に着くのはいつも夜10時ごろになる。翌朝の出勤は午前9時。「帰ったら寝るだけさ」と、小さく笑う。

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 「996」…

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