白鵬との最も印象的な思い出は… 3横綱支えた力士

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松沢憲司
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 大相撲秋場所を最後に、ある力士が角界を去る。中川部屋の春日国(本名・安冨勇太)。角界でも珍しい、3代の横綱を付け人として支えた37歳だ。

 2006年の名古屋場所で、大関だった白鵬の付け人になった。当時所属していた春日山部屋で関取の付け人を経験し、白鵬の宮城野部屋が同じ一門だったことで手伝うことに。付け人の中で番付が上だった幕下の春日国は、取組前の支度部屋で胸を出す大事な役目を仰せつかった。

 この1年後に横綱に昇進する白鵬の勢いは、すさまじかった。日ごとにぶつかる圧力が増すような急成長ぶり。「『クニ、もっと力を入れてくれ』と言われて、分かりましたって答えたけど。幕下の自分が、受け止められるわけがないよね」

 希代の横綱の側にいて、最も印象的だったのは感謝の気持ちだ。白鵬は当時の春日山親方に会うと「いつも、付け人を貸していただきありがとうございます」と礼を言い続けたという。春日国は「横綱からすれば、僕らは『よその子』なんですよ。それでも『いつもありがとう』とか、優しく接してくれた。感謝の気持ちと、優しさを持った人」と言う。

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 白鵬に続いて横綱になった日…

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