アイルランド、強さの秘密は元教師 昨年の最優秀コーチ

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遠田寛生 河野正樹
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 ラグビーW杯の1次リーグA組で、抜きんでた実力を誇るアイルランド。昨年の欧州6カ国対抗で全勝優勝を成し遂げ、同11月にはW杯2連覇中のニュージーランド(NZ)に勝った。W杯での最高成績は8強だが、今回のチームは歴代最強との呼び声が高い。関係者に強さの理由を聞くと、真っ先に挙がるのがジョー・シュミット監督(54)の名前だ。

 NZ出身。NZとアイルランドで選手時代を過ごし、引退後は母国で高校教師を経てプロコーチに転身した。「教師上がり」はイングランドのジョーンズ監督と同じだ。アイルランドの強豪レンスターの指揮を経て、2013年、代表監督に。昨年は国際統括団体による世界最優秀コーチに選ばれている。

 対戦相手を分析する力には定評がある。加えて、ラグビーを担当して22年目のアイリッシュ・タイムズ紙のジェリー・ソーンリー記者は力説する。「NZで『ミスター・ラグビー』と呼ばれる(名将)。才能を見逃さない」。例えば日本戦に先発するJa・ライアン。16年、故障がちだった当時19歳を代表に入れ、経験を積ませて成長を促した。203センチ、113キロのロックは今やチームに欠かせない。

 監督の方針が人事も変えた。南北に分裂せず全島代表を貫くアイルランドラグビー協会は、ソーンリー記者によると「イングランド出身のコーチ起用を避けてきた」。最大のライバルだからだという。

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 ただ、シュミット監督は協会…

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