藤原紀香さんの上京物語 反対だった父、最後にぽつりと

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聞き手・谷辺晃子
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おやじのせなか)俳優・藤原紀香さん

 寡黙で不器用で厳しくて、だけど不言実行。設計関係の仕事をする父には、芸能界入りをずいぶん反対されました。

 阪神大震災の2カ月後、1995年3月に私は上京しました。ただ、きらびやかな世界に憧れたわけではありません。被災した神戸に足を運んでくれた多くの歌手や俳優の方たちを見て、私の憧れる世界は勇気や生きる希望を与えられると思ったからです。

ふじわら・のりか

1971年、兵庫県生まれ。大学在学中の92年にミス日本グランプリを受賞し、卒業後に芸能界デビュー。9月28日から10月13日まで、博多座公演「サザエさん」にサザエさん役で出演中

 「努力をして夢をかなえたい。最初のホップだけでもさせてほしい」と両親に伝えましたが、納得してもらえなかった。留学がしたかったときも、父に「外国は銃社会だから」と反対されました。

 そのことを後悔しているとは言わないけれど、やりたいことのホップもせずに悔やみたくはなかった。「なんの援助もいらないから行かせてくれ」と言ったとき、父は背中を向けたんです。

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 それでも私は譲らなかった…

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