コスト削減随所に 中部空港LCCターミナル20日開業
中部空港(愛知県常滑市)に20日、格安航空会社(LCC)専用の第2ターミナルが開業する。LCC専用ターミナルは、関西空港と成田空港に続いて国内3カ所目。空港間の競争が激しくなるなか、LCC路線の新規就航を促し、利用者増をねらう。
新ターミナルの特徴は、建設費をおさえるための簡素なつくりだ。ボーディングブリッジ(搭乗橋)を設けず、地上を歩いて飛行機に乗る方法を採用。ラウンジや展望施設もつくらず、天井は配管をむき出しのままにし、飲食店などの商業施設も必要最小限にした。
LCCは運営コストを下げることで、従来の航空会社より安い運賃でサービスを提供する。1機あたりの座席数を増やしたり預け入れ荷物を有料にしたりする手法が一般的だが、空港へ払う利用料も大きなコストの一つ。中部空港会社は利用料の詳細を明らかにしていないが、建設費用をおさえたことで従来より割安にできるという。
LCC専用ターミナルとしては国内で初めて、無人で手荷物を預けられる機械も導入。利用者の使い勝手の向上とともに、航空会社の人件費削減に貢献し、新たなLCC路線の就航につなげたい考えだ。
開業当初は、中部空港に就航するLCC11社のうち、ジェットスター・ジャパン(千葉県成田市)、エアアジア・ジャパン(愛知県常滑市)、チェジュ航空(韓国)、ティーウェイ航空(同)、エアプサン(同)の5社が新ターミナルを使う。国際線は台北やマニラなど6都市との間の週45便。空港会社広報は「まだゆとりがあり、増築もできる設計にしている」。
ジェットスター・ジャパンの片岡優社長は「機能的かつ利便性が高く、コスト的にもLCCにとって有益な施設だ」と評価。愛知県によると、ベトナムのLCCも中部空港への新規就航を考えているという。
国内で唯一、開業当初から民…
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