芸術祭、観光イベント超えて 愛知と宮城、二つの問い
編集委員・大西若人
愛知県で開催中の国際芸術祭「あいちトリエンナーレ」(10月14日まで)は、展示の一部「表現の不自由展・その後」が中止となり、開幕から50日となる今も大きく揺れている。一方で、宮城県石巻市などが会場の「リボーンアート・フェスティバル」(9月29日まで)と合わせて見ると、全体としては、日本の国際芸術祭に転換を促す内容にもなっている。
豊田市美術館のタリン・サイモン(米)の展示には、青い光の群れを捉えた美しい写真がある。実は放射性廃棄物が発する光で、世の中から「隠されているもの」をあらわにするシリーズの一つだ。
愛知県美術館では、人影のない都市を上空から捉えた迫力の映像作品と出あう。響くサイレン。袁廣鳴(ユェングァンミン)(台湾)の「日常演習」で、台湾では市民に屋内退避を命じる演習が毎年行われているという。
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ジャーナリストで「あいち」…
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あいちトリエンナーレを考える
「表現の不自由展・その後」が一時中止されました。今も残る影響と、今後を考えるための視点を紹介します。[もっと見る]