五輪へ「本気になれ」 伏兵中村、監督と歩んだ日々結実

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堀川貴弘
【解説動画】M高史さんがMGCをライブ解説。聞き手はスポーツ取材歴15年の平井隆介記者です
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 伏兵が東京五輪のマラソン代表の座を射止めた。

 15日に来年の東京五輪とほぼ同じコースで争われたマラソングランドチャンピオンシップMGC)で男子は中村匠吾(27)=富士通=が2時間11分28秒で優勝し、2位の服部勇馬(25)=トヨタ自動車=とともに代表に内定した。暑さに強いと自任する中村に来年の東京五輪でも期待がかかる。沿道のファンも五輪に向けた“一発勝負”に声援を送った。

 今大会の男子は、日本記録保持者の大迫傑(ナイキ)、前日本記録保持者の設楽悠太ホンダ)、昨年のアジア大会優勝の井上大仁(MHPS)、昨年の福岡国際マラソンの優勝者服部の「4強」と言われていた。そんな中、マラソン4度目、自己記録では出場選手中8番目の中村が、終盤の強烈なスパートで優勝候補たちを振り切った。

 「ここまでいろんな方々に支えられてスタートラインに立つことができた。東京五輪に向けても精いっぱいやっていきたい」。7月末には左ひざを痛めて10日間ほどまったく走れなかった。決して順調な調整ではなかっただけに実感がこもった。

 三重県四日市市出身。少年時代に同じ三重出身の野口みずきが2004年アテネ五輪で金メダルを獲得したのを見て「マラソンは五輪の花形」と、この種目への思いを強くした。元日本記録保持者の藤田敦史(現駒大コーチ)にあこがれ、駒大進学をめざした、という。

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 三重・上野工高(現伊賀白鳳…

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