15分枠に4時間半の演説 守備範囲広い国連総会とは

有料記事世界の歩き方

ニューヨーク=藤原学思
[PR]

 毎年恒例の「国連総会」が9月17日から、アメリカのニューヨークで開幕しました。国連には現在、193カ国が加盟していますが、このうち120カ国以上から大統領や首相が集まり、演説をします。言ってみれば、政治のお祭りのようなものですが、何を目的としていて、どんなことが話し合われるのでしょうか。国連に四半世紀ほど勤めた、ニューヨーク在住の田仁揆(でん・ひとき)さん(65)に、国連本部で話を聞きました。

     ◇

 ――国連本部ではメディアセンターの完成も間近で、いよいよ総会が始まるという雰囲気です。ただ、実は国連総会は通年開催なのですよね

 そうです。国連総会が最も注目されるのは各国首脳が集まる9月ですが、総会そのものは通年開催で、翌年の9月まで続きます。総会はしばしば「人類の議会」と呼ばれます。人類が現在、そして近未来に直面する地球的規模の課題にどう向き合うか、その方向性を見いだすことをめざしています。

 ――国連ではよく、安全保障理事会がニュースとなりますが、総会との違いを教えていただけますか

 総会の特徴は3点あります。

 一つは「普遍性」。地球上の…

この記事は有料記事です。残り2893文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【お得なキャンペーン中】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら

これで安心!世界の歩き方 特派員に聞く

これで安心!世界の歩き方 特派員に聞く

夏休み、海外旅行には危険も。特派員に「旅行術」を聞きました。[もっと見る]