毎年恒例の「国連総会」が9月17日から、アメリカのニューヨークで開幕しました。国連には現在、193カ国が加盟していますが、このうち120カ国以上から大統領や首相が集まり、演説をします。言ってみれば、政治のお祭りのようなものですが、何を目的としていて、どんなことが話し合われるのでしょうか。国連に四半世紀ほど勤めた、ニューヨーク在住の田仁揆(でん・ひとき)さん(65)に、国連本部で話を聞きました。
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――国連本部ではメディアセンターの完成も間近で、いよいよ総会が始まるという雰囲気です。ただ、実は国連総会は通年開催なのですよね
そうです。国連総会が最も注目されるのは各国首脳が集まる9月ですが、総会そのものは通年開催で、翌年の9月まで続きます。総会はしばしば「人類の議会」と呼ばれます。人類が現在、そして近未来に直面する地球的規模の課題にどう向き合うか、その方向性を見いだすことをめざしています。
――国連ではよく、安全保障理事会がニュースとなりますが、総会との違いを教えていただけますか
総会の特徴は3点あります。
一つは「普遍性」。地球上の…
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