『さかさまライオン』『がたごと がたごと』『こいしがどしーん』。内田麟太郎さん(77)の絵本は、どこかとぼけたような、ホッとする優しい言葉が魅力だ。看板職人から絵本作家に転じ、試行錯誤して作品を創るなか、絵本作家の長新太(ちょうしんた)さんに言われた言葉が「人生を変えた」という。
福岡県大牟田市の高校を卒業後、19歳で上京して就いた仕事は看板職人だった。父の博さんはプロレタリア詩人。父と同じように働きながら詩を書いていたが、37歳で脚立から落ちて腰椎(ようつい)を圧迫骨折、看板は描けなくなった。
入院中にたまたま読んだ本で、絵本作家の仕事内容について知る。どうやら、それなりに食べていけるらしい。生活のため、絵本の文を書いて出版社に投稿を始めた。反応は良く、数社送ったところで絵本を出せることになった。
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条件は、当時既に売れっ子だ…
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