アリババ集団率いたマー氏 第二の人生と、残された宿題

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中国総局・福田直之
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経世彩民 福田直之の目

 中国のIT巨人、アリババ集団を率いたジャック・マー(馬雲)氏が、ついに会長を退いた。

 9月10日夜、杭州のスタジアムであったアリババ創業20周年のイベント。6万人とも言われる社員から歓声を浴びたマー氏は、まるで引退するスター歌手のようだった。そして感極まった様子で、顔を赤らめて語った。

 「今日はジャック・マーの引退ではなく、制度に基づいた会社の継承の始まりだ」

 マー氏は張勇CEO(最高経営責任者)にバトンを渡した。ネット通販の一大イベント「独身の日セール」を始めた人物だ。カリスマ経営は、張氏を中心とした集団指導体制へと移行する。

カリスマのセカンドライフは?

 そこで注目されるのが、マー氏のセカンドライフだ。「会長をやめるのは統制を強める政府への反感から」といった説から、「裏の政商になるのでは」といった見方まで、さまざまな臆測が飛び交う。

経済という言葉の語源「経世済民」には「世をおさめ、民をすくう」という意味があります。原則、毎週火曜朝に配信するコラム「経世彩民」では、記者が日々の取材を経て思うこと、伝えたいことを色とりどりの視点でつづっていきます。

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 ただ、本人は10日のイベン…

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