中国を念頭、日米共同の地対艦戦闘訓練 熊本

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伊藤嘉孝 渡辺七海
【動画】日米共同の実働訓練「オリエント・シールド19」の一部が公開された
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 陸上自衛隊は17日、熊本県の大矢野原演習場で、地上から艦艇を攻撃する戦闘訓練を、国内では初めて日米共同で実施し、報道公開した。海洋進出を強める中国を念頭に置いたものだ。昨年は初の共同対艦戦闘訓練を米国で行ったが、より中国に近い日本で実施することで、牽制(けんせい)を強める狙いがあるとみられる。

 訓練は、国内各地で行っている自衛隊と米陸軍の実動訓練「オリエント・シールド19」の一環。米側は、陸から艦艇を狙うミサイルを扱う陸軍の部隊が参加し、高機動ロケット砲システム「ハイマース」(HIMARS)を、日本国内での共同訓練で初めて展開した。日本側は、最新鋭の「12式地対艦誘導弾」(SSM)の部隊が参加。演習場を離島に見立て、攻めてくる艦艇から陸地を守る戦闘訓練を共同で実施した。

 訓練の念頭には、海洋進出を強める中国の存在がある。南西諸島地域では近年、中国艦艇による沖縄本島宮古島間の航行が常態化し、2016年12月以降は空母「遼寧」の艦隊が3度通峡。昨年には原子力潜水艦の潜航も確認された。また、中国が独自の権利を主張する尖閣諸島周辺では、公船が日本領海への侵入を繰り返している。

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 こうした中、陸自は、今回の…

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