韓国法相VS検察 不正疑惑残したままの改革の行方は

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ソウル=武田肇
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 韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領の側近で、家族の不正疑惑を払拭(ふっしょく)できないまま法相に就いた曺国(チョグク)氏と検察の対立が激しさを増している。韓国では12日から秋夕(チュソク)(旧盆)の連休に入ったが、尹錫悦(ユンソクヨル)検事総長が率いる検察は不正疑惑の捜査を続行。両氏の任命者はいずれも文氏だが、「検察改革」を掲げる曺氏と徹底捜査の姿勢を崩さない尹氏の対立は深まるばかりだ。

 9日に法相に就いた曺氏は、公約の検察改革実現に向け、法務省内に早速、革新系の弁護士団体出身者をトップに据えた「改革推進支援チーム」を設置。検察が独占してきた政治家や官僚らに対する捜査権などを、独立機関「高位公職者犯罪捜査処」に移管することが改革の柱だ。保守政権が検察組織を反対派の弾圧に利用してきたという文政権の認識が背景にある。

 一方、検察は11日、曺氏の妻が娘の進学が有利になるよう大学の表彰状を偽造した疑惑に関連し、関係者を聴取。ソウル中央地裁は同日、曺氏の親族の不透明な投資疑惑に絡んで検察が求めた関係者の逮捕状請求を棄却したが、検察は今後も捜査を広げる方針だ。

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 捜査継続には、尹氏の個性が…

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