前例ない岩手医科大の移転、患者には不安も

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太田原奈都乃 緒方雄大 中山直樹
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 岩手医科大の移転まで1週間となった。県内唯一の特定機能病院岩手県矢巾町に移ることで、盛岡市の現病院に通う患者からは不安の声も聞こえる。一方、国内では前例がない21日の大移動に備えて、医大は他の医療機関などと連携しながら、念入りに準備を進めている。

 矢巾町の新付属病院で手術や入院を中心とした高度医療を提供する岩手医科大。現病院がある盛岡でも外来診療を続けるため、患者からは「盛岡でも引き続き検診を受けられる」と安堵(あんど)の声も聞こえるが、患者によっては不安も大きい。

 脊髄(せきずい)を損傷し車いすで生活する盛岡市内の男性(48)は、近くに診療を受けられる病院がなく新病院に通うという。「実際に行ってみたが、車で1時間以上。決まってしまったものは仕方ないが……」。男性が通う形成外科小児科など、16の診療科は矢巾に移り、盛岡では受診できなくなる。

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 現病院は1日千人規模の外来…

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