急転直下の辞任劇だった。日産自動車は9日、西川(さいかわ)広人社長が9月16日付で辞任すると発表した。9日の取締役会で辞任を求められ、西川氏が受け入れた。自身の報酬不正問題や業績の悪化で、西川氏の辞任を求める声は日増しに強まっていた。カルロス・ゴーン前会長の「完全追放」からたった2カ月半。今後は、後継選びが焦点になる。
「宿題は完全に終えてはいないのでやるべきことはあるが、(取締役会との)合意があるなら、けじめをつけたいということで決定に至った。どこでけじめをつけられるか考えていたが、ある意味では一番早いほうの節目だったろう」
西川氏は9日夜、横浜市の日産本社で取締役会の後に記者会見。「社内調査は一段落し、次のステップにいくことができた。SARの件も調査してもらい、決着がついた。大きな節目と思っている」とも語ったが、ガバナンス改革も業績回復も道半ばでの辞任となったことは否めない。会見でのやりとりの端々に、自ら考えていたタイミングより早く辞任せざるをえなくなったとの無念さがにじんだ。
取締役会では、「ストック・…
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