「刑事になれて良かった」書き残し自殺 超過勤務影響か

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井岡諒
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 熊本県警玉名署の刑事課巡査だった渡辺崇寿(たかとし)さん(当時24)が2017年に自殺したのは、長時間労働など公務上の心理的負荷が要因だったとして、遺族らが5日、労災にあたる公務災害認定を地方公務員災害補償基金に申請した。遺族代理人の弁護士によると、同署は内部調査で長時間勤務の常態化を自殺の要因の一つに挙げていた。亡くなるまでの約5カ月間の時間外勤務は、月平均100時間近くだったという。

 渡辺さんは12年4月に熊本県警に採用され、17年4月、玉名署刑事課に配属。弁護士によると、当初は「捜査が楽しい」と知人女性に話していたが、6月ごろから疲れた様子を見せるようになり、7月以降は、女性とのLINEで「最近0時過ぎに帰るのが普通になっててやばいです」「書類はたまる一方です。キャパをオーバーしてますが言えません」などと吐露。睡眠導入剤の服用も示唆した。同年9月11日、福岡県内の九州自動車道広川サービスエリアにとめた私有車の車内で自殺しているのが見つかった。「つかれたので休みます」「消えてしまうのも怖いです。しかし、明日がくることがもっと怖いのです」などと書いた遺書を残し、「刑事になれて良かった」ともつづっていた。

 遺族から自殺の原因や勤務状…

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