東京五輪でメダル、MGCにかけた瀬古 誕生までの裏話

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堀川貴弘
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 来年の東京オリンピック(五輪)の代表を決めるマラソングランドチャンピオンシップMGC)=日本陸連主催、朝日新聞社など共催=が9月15日に東京・明治神宮外苑発着の42・195キロで争われる。男子31、女子12選手が出場予定で、ともに上位2選手は代表に内定する。代表選考はかつて、様々な騒動があったが、今回は新設したMGCという選考レースへの「一本化」が実現した。(堀川貴弘)

 今月1日、東京都内で開かれたMGCのボランティア説明会で瀬古利彦(日本陸連マラソン強化戦略プロジェクトリーダー)があいさつした。「出場選手は総勢43人。日本一小さいマラソンです。でも、誰も見たこともない日本一中身の濃いマラソンになります!」

 話は3年前、2016年12月3日、福岡国際マラソンの前日。瀬古を中心としたメンバーが福岡市内のホテルに顔をそろえた。日本陸連長距離マラソンディレクターの河野匡(ただす)(大塚製薬女子部監督)、五輪強化コーチの坂口泰中国電力総監督)と山下佐知子(第一生命監督)。3人合わせて6人のマラソン五輪代表選手を育てた実績を持つ。

 「“ポッと出”は選べない」。3年半後の東京五輪に向けて瀬古は主張した。選考レースでたまたま好成績を収めただけの選手は五輪に送れない、という趣旨だった。

 その年のリオデジャネイロ五輪のマラソンでは男子は2大会ぶり、女子は3大会連続で入賞を逃す惨敗だった。男子は6大会、女子は3大会連続でメダルに手が届いていない。

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 近年、五輪代表は、前年度に…

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