ベトナム人実習生の心の声 夢見た日本に失望

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堀内京子
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 朝日新聞社が在日外国人向けにアンケートを実施したところ、ベトナム語で数多くの回答が寄せられました。その多くは外国人技能実習生によるものです。異国の地で直面した差別や労働環境の悪さ、そしてあこがれだった日本への失望――。書き込んでくれたベトナム人実習生の一人に、話を聞きました。(堀内京子)

 アンケートは今年1~2月、朝日新聞デジタルなどで日本語、英語、中国語、ベトナム語の4カ国語で「あなたは、日本に来てよかったですか?」などと質問。計500通以上の回答が寄せられた。回答の一部は2月10日、17日付フォーラム面の「みんなのニッポン?」で紹介した。

 日本語以外ではベトナム語の回答が最も多く、200通近く寄せられた。その多くが技能実習生によるもので、今回、全文を翻訳して内容を分析した。

 「技能実習生の資格で来日したために、私は差別され、人間としての権利や尊厳を侵害されました」

 自由回答にそう書いたのは、技能実習生として2016年7月に来日したベトナム人男性のマンさん(23)。

 訴えはさらに続く。「たとえば私のように悪い会社に入ってしまった人は、会社から差別され、ひどい取り扱いを受けますが、私たちは自由に会社を移れませんし、家賃がとても高くても、家が古くて住み心地が悪くても、自由に引っ越すこともできません。私たち技能実習生は非常に多くの面で人権を侵害されているのです」

傷治らぬまま仕事

 外国人労働者を支援する、岐…

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