「パラ」まで1年、義足の物語 漫画で研究所で学校で…

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構成・榊原一生 松本龍三郎
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 障害と向き合い、戦い続けるパラアスリートたち。そのパフォーマンスは力強く、前向きな姿勢は人々を勇気づける。でも一人では戦えない。そばで支える人たちがいる。

 病気で片足を失った女子高校生が陸上でパラリンピックに挑む姿を描いた「ブレードガール 片脚のランナー」。作者の重松成美さんに作品への思いを聞いた。

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 パラスポーツにはもちろん勝負があり、勝ち負けは重要です。でも、これはライバルと熱く戦う少年漫画ではありません。切り口はあくまで自分が手掛けてきた少女漫画で、内面の成長が物語の中心です。勝負事より主人公の鈴(りん)が周囲との関わりの中で、障害をどう乗り越え、目標に挑んでいくかを描いています。

 パラスポーツに目が向いたきっかけは、脳梗塞(こうそく)の後遺症で歩くことができなくなってしまった母の存在です。病院ではリハビリに励む患者さんも見てきました。日常に障害があったんです。2017年には私もがんの手術を経験しました。何かを失ったけれど、前を向きながら、人との出会いを通して成長する主人公の姿を描きたいと考えたんです。

 義足のことを知るために、義…

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