思わぬけが、不明確な報酬… ウーバーイーツ配達員は今

有料記事経済インサイド

笠井哲也 吉田貴司
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経済インサイド

 最近、大きな四角いバッグを背負い、自転車や原付きバイクで配達をしている人を街中でよく見かけます。米ライドシェア(相乗り)サービス大手ウーバー・テクノロジーズの飲食宅配代行サービス「Uber Eats(ウーバーイーツ)」の配達員たちです。働く人に聞くと、好きな時間に好きなだけ働ける「自由さ」や「報酬」に魅力を感じ、副業とする人が多いようです。そして働く人が増えるにつれ、様々な課題も見えてきました。不透明な報酬体系やけがをした時の保障はどうなっているのか。ウーバーイーツを巡って浮上してきた問題点を探ります。

配達中に事故を起こしたら「解雇」?

 ウーバーは2016年9月、日本でウーバーイーツのサービスを始めた。スマホアプリ上で、レストランなどから委託される配達業務を配達員に依頼する仕組みだ。今では、東京、横浜、川崎、大阪、名古屋、京都、神戸、福岡、埼玉、千葉でサービスを提供。1万超の店が加盟する。

 配達員は「個人事業主」として契約を結んでおり、ウーバーとは雇用関係にない。労災や雇用保険の対象にならず、配達中に事故にあっても「自己責任」だ。

 7月中旬の雨の日、東京都内で原付きバイクを運転していたウーバーイーツ配達員の男性(42)が転倒した。レストランから注文者へ弁当を運ぶ途中だった。

 手首のねんざと肩の亜脱臼、頭と胸には打撲傷を負った。CTスキャンなどを含めて、治療費は1万5千円近くかかった。事故の翌日、ウーバーに連絡すると、返ってきたメールには「お見舞い申し上げます」。その後にこうつづってあった。

 「配達パートナー様の不注意…

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