軍事情報協定の破棄、喜ぶのは中ロ朝 日韓は大局的に

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編集委員・佐藤武嗣
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 日韓GSOMIA軍事情報包括保護協定)の破棄は、安全保障上の協力の大前提となる信頼関係が崩れたことを意味する。日韓関係の悪化にさらに拍車をかけるだけでなく、アジアの安全保障環境をも変化させかねない深刻な事態だ。

 北朝鮮や中国、ロシアなどが軍事活動を活発化させる中で、同協定はその名前の通り、入手した独自の機密情報を互いに融通し、共に脅威に対抗する枠組みだった。米国にとっても、日米韓の連携強化には不可欠とみて協定延長を促していたが、それが崩壊したことは、「脅威」に対する3カ国の共同歩調が取りにくくなったことを意味する。

 問題はそれにとどまらない。日米韓の足並みの乱れを歓迎しているのは、中国やロシア、北朝鮮だろう。この機に乗じて日米韓関係にくさびを打ち込もうと、さらに攻勢に出ようとするに違いない。

 日韓関係の悪化を見据えたか…

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