歓楽街からIT系の聖地に 渋谷の次は「五反田バレー」

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牛尾梓
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 東京・五反田が今、IT系を中心にベンチャー企業の街として変身を遂げている。事務所を中心にした雑居ビルや風俗店、ラブホテルが入り交じる「歓楽街」というイメージが強かったが、交通の便やターミナル駅へのアクセスがいい割に賃料が安いとスポットが当たった。行政も後押しに乗り出している。

 地域情報検索サービスのベンチャー「パシー」がJR五反田駅前のビルに本社を構えたのは今年1月。150坪ほどの広さのオフィスで、22人の社員とフリーランスのエンジニアらがパソコンを囲み意見を出し合っている。社員の多くが本社近くに住んでいるという。

 広報を担当する中村岳人さん(29)は「職場の近くに住んでも家賃や物価が安く生活しやすい。渋谷のブランド力より実利を取った」と話す。

 丘陵に囲まれた「谷」(バレー)に位置する五反田。ベンチャー企業の世界的集積地である米シリコンバレーになぞらえ、3年ほど前から「五反田バレー」と呼ばれている。現在、五反田駅からJR大崎駅にかけての目黒川沿いには443社のIT企業が集まる。

 5年ほど前までは、IT系の「聖地」は1990年代後半から「ビットバレー」と呼ばれていた渋谷だった。しかし、渋谷はその後オフィスビルが足りなくなって賃料が高騰。4キロしか離れていない五反田にベンチャーが流れ出すようになった。

 不動産仲介業「ビルディング…

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