フォーク変えたら唐揚げの味が濃い 電気刺激で味覚操作
加藤勇介
【動画】日本科学未来館の企画展「マンモス展」のコラボメニューとして館内で提供される「雪原カレー」。プロジェクションマッピング技術で細かな泡が瞬く映像を投影することで、グツグツと煮込まれているように錯覚する=東京大学
「神の舌」などと言われるように、ヒトの味覚は繊細なものだと思われがちだ。ところが、最近の研究では意外に大雑把なものらしい。生活習慣病や食糧枯渇が問題になる現代社会。電気刺激で様々な味覚を再現する「科学調味料」が研究されている。糖尿病も食糧難も気にすることもない未来は夢物語と言えるのか。味覚は、食文化は、どこに向かうのか。
20XX年、人類は食事において味覚と栄養を分離するようになった。口内での咀嚼(そしゃく)すらせず、美味は脳感覚で堪能し、栄養素は錠剤で必要な分だけ摂取する。減塩や糖質制限など気にすることなく好きなだけ味わえ、資源の枯渇を気にすることもない――。
そんなミライは夢物語と言い切れない。少なくとも技術上は。
日本科学未来館(東京都江東区)で開催中の「マンモス展」(11月4日まで)に合わせ、館内のレストランでは「雪原カレー」が提供されている。展覧会とのコラボメニューだが、VR(仮想現実)を活用した実験で売り上げに変化が起きた。
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東京大学の鳴海拓志准教授(…
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