ハイパーカミオカンデ建設へ ノーベル賞級の観測目指す
合田禄
二つのノーベル物理学賞につながった素粒子観測施設の後継となる「ハイパーカミオカンデ」を文部科学省が建設する方針を固め、来年度予算の概算要求に建設費を盛り込む。最も基本的な物質である陽子が壊れる現象の観測を目指す。陽子崩壊を発見すれば、ノーベル賞は確実とされる。
ハイパーカミオカンデは、東京大宇宙線研究所が岐阜県飛驒市の山中に建設したカミオカンデとスーパーカミオカンデに続く3代目。巨大な水槽にスーパーカミオカンデの約5倍の26万トンの純水をため、超高感度の光センサーで、物質がぶつかったり壊れたりした痕跡を観測する。2027年の本格稼働を目指す。
建設に7年間かけ、総額約650億円。このうち日本が約8割を負担し、残りは計画に参加を予定している国などが出す。文科省は昨年、今年度予算に調査費5千万円を計上していた。
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陽子崩壊は理論的に予言され…
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