戸籍なし、生活保護、お茶菓子と春樹 ある男の死と証言

有料記事孤独死

高島曜介
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 東京都渋谷区の病院で6月、1人の男性が亡くなった。名前はあるが、戸籍も住民票もない。警視庁と区が生前の男性の話をもとに身元を調べたが、役所の該当は「なし」。いったい「誰」だったのか――。

 区によると、男性は2009年6月10日に区内で倒れて救急搬送された。「清川秀樹」と名乗り、自称1961年生まれ。糖尿病や慢性心不全を併発していたという。

 内縁関係にあった女性と十数年同居していたが、入院を機に関係が絶たれ、身よりもない。「急迫した状況」の場合、戸籍や住民登録がなくても生活保護が受けられる。区は受給を認めた。

 区の聞き取りに、清川さんは淡々と経歴を話した。それによると――。

記事の後半では、長年にわたり生活保護を受けてきた清川秀樹さんの生涯をたどりました。

 本籍地愛媛県北宇和郡吉田…

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