命を守る1千分の1秒の精度 ダミー人形会社のこだわり

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木村聡史
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ジャスティ社長 小澤芳裕さん(67)

 交通事故を起こしたときの衝撃の強さを測るダミー人形の設計や製造を手がける。運転席や助手席、あるときは後部座席に座り、人間の身代わりとなって何度も衝突を「体感」し、受けた衝撃の強弱を正確に計測する。死亡事故を減らすために進化を重ねてきた自動車。さらに安全性を高めるための衝突試験にダミー人形は欠かせない。

 求められるのは、人間が受けるのと同じ衝撃をいかに正確に数値として示すことができるか。世界標準が決まっており、頭、首、胸、腰、ひざなどに加速度計や変位計など様々なセンサーが内蔵され、一定の衝撃を受けたときの曲がる角度やたわみなど50項目以上の試験に合格しないと製品として世に出せない。計測する時間はわずか1千分の30秒。「100分の3秒ではない。1千分の1秒単位で正確な値を出せるかが勝負どころ」と力説する。

 この世界に入るきっかけは1…

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