米中緊迫のさなかに 台湾へのF16売却、米国の思惑

有料記事

ワシントン=園田耕司 香港=西本秀 北京=延与光貞
[PR]

 トランプ米政権が台湾に対し、新型のF16V戦闘機の売却に踏み切った。台湾は悲願の防衛力強化を喜ぶが、中国は相次ぐ武器供与に強く反発。貿易や香港問題でこじれた米中関係は、米国の新たな一手で、さらに険悪化しそうだ。

 トランプ政権は中国を「競争国」と位置づける一方、台湾との防衛関係強化を打ち出し、積極的な武器売却を進めてきた。米政府関係者によれば、F16V戦闘機の売却はかねて方向性が定まっていたが、最終決定がずれ込んでいた。米メディアは今回の決定の背景に、対中強硬派のボルトン米大統領補佐官の働きかけがあったと伝えている。

 決定は米中関係が最も緊張している局面で行われたとも言える。エバン・メデイロス元米国家安全保障会議(NSC)アジア上級部長は米紙に「貿易交渉と香港問題への対応はより難しくなるだろう」と語った。

 ただ、売却決定はまだ、米議…

この記事は有料記事です。残り620文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【お得なキャンペーン中】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら