最年少名人目指す19歳芝野 記者泣かせの冷静さ、武器

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大出公二 渡義人 村上耕司
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 張栩名人(39)への挑戦権を争う第44期囲碁名人戦挑戦者決定リーグ戦は、4年ぶりに行われたプレーオフの末、わずか半目差で10代の挑戦者誕生という劇的な結末を見た。史上最年少名人がかかる七番勝負は8月27日、東京で開幕する。

 静かな終局だった。8日午後8時40分、東京・市ケ谷の日本棋院5階「幽玄の間」。午前10時から各45分の昼食、夕食休憩をはさんで盤上に打たれた208手の石をそのままに、プレーオフを終えた芝野虎丸七段(19)=現八段=と河野臨九段(38)は手の良しあしを論じる感想戦を始めた。

 「この手のほうがよかった?」「確かに」。河野が主導して芝野が受ける。淡々としたやりとりからはどちらが勝者かわからない。結果は芝野の黒番半目勝ち。4月の本因坊戦プレーオフで河野に敗れた雪辱を果たした。

 芝野はポーカーフェースだ。

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 感情の起伏が顔に出ない。七…

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