遠い、朝早い、選べない…東京パラ、全会場満席への課題

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荒ちひろ 荻原千明 松本龍三郎
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 2020年東京パラリンピックの観戦チケットの購入申し込みが22日から始まる。大会組織委員会は子ども向けに安価なチケットを用意するなどして「すべての会場を満員に」と意気込むが、実現に向けた課題は多い。各競技団体も売れ行きを注視する。

 「パラリンピックの成功なくして東京大会の成功はない。五輪と同じように力を入れて取り組む」。チケットの概要が発表された13日の記者会見で、大会組織委員会の鈴木秀紀・チケッティング部長は力を込めた。

 組織委が目指すのは「会場全体で熱く選手を応援する『フルスタジアム』」の実現だ。販売分を売り切るだけでなく、大会期間中に客席をすべて埋め尽くす状態を指すという。史上最多の約278万枚を完売した2012年のロンドン大会でも実際は空席が目立つ会場があったといい、ハードルは高い。

 仕掛けの一つが、全国の小中高校や特別支援学校の児童・生徒らを対象にした「学校連携観戦チケット」だ。五輪を含め計100万枚以上を用意。五輪は一律2020円だが、パラリンピックでは500~2020円とした。一般向けの販売はなく、組織委が全国の都道府県に呼びかける。

 東京都はこのチケット代について、希望する都内の公私立学校分を全額負担する。私立分をまとめる都私学行政課は「最大で10万枚規模になりそう」と関心の高さを明かす。ただ、このチケットは日程や競技が指定できず、「手を挙げても、割り振り後、行けないという事態があり得る」との声もある。

■宿は、交通手段は…

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