届けたいのは信頼・友情・思いやり、5年連続の「全国金賞」めざす上磯中(奏でるコトバ、響くココロ)
北斗市立上磯中学校(上)
LOVE 愛を届ける
北海道の北斗市立上磯中学校吹奏楽部は、今、中学校吹奏楽界でもっとも注目されるバンドの一つだ。全校約600人の中学校で2019年の部員数は76人を数える。
顧問の中條淳也が同校に赴任した2013年、全日本吹奏楽コンクール全国大会に初出場して金賞を受賞。15年からは4年連続で全国大会金賞に輝いている。
毎回、《華麗なる舞曲》(クロード・トーマス・スミス)や《ブリュッセル・レクイエム》(アッペルモント)といった高校生以上でも難しい曲を自由曲で取り上げ、会場全体を巻き込むようなスケールの大きい演奏をするのが上磯中の特長だ。
本番では、指揮をする中條も部員たちも楽譜を一切見ない。飾り気のない制服を着た中学生たちが中條の指先を見つめ、その描き出す音楽世界を表現していく。これが、その瞬間にしかできない生きた音楽となって、聴く者の心を激しく震わせるのだ。
函館湾にほど近い、周囲を田畑に囲まれた場所に上磯中はある。空は広く、遠くには函館山や駒ケ岳が見える。自然いっぱいの学校に通う一見普通に見える中学生たちが、5年連続の全国大会金賞という偉業に挑もうとしている。
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北斗市は子どもから大人まで…
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