御巣鷹の祭壇に一編の詩 「パパ…空から見ていてね」

有料記事

[PR]

 日本航空のジャンボ機が群馬県上野村御巣鷹の尾根に墜落して520人が亡くなった事故から、12日で34年がたった。事故で父を亡くした内野理佐子さん(59)=川崎市=はこの夏、緑陰が濃さを増した尾根の祭壇に2枚の写真を飾った。事故を知らない人にも当時を想像してもらえるように、と。

 1985年8月、内野さんは4カ月後に結婚式を控えていた。当時25歳。事故機に乗った父の南慎二郎さん(当時54)は誰よりも心待ちにし、ドレスを贈ってくれた。中止も考えたが、「父が何を願っているだろう」と思い直し、予定通り式を挙げた。翌年末、長女の真里香さん(32)が生まれた。

 87年9月。「父に初孫を見せたい」という思いで、31歳だった夫の志郎さん(63)が長女を背負って尾根に登った。

 墜落した機体が炎上した尾根は2年経っても、赤土がむき出しになっていた。木々がなぎ倒されて燃えた跡もまだ残っていた。父の最期の地。複雑な思いに襲われながらも、家で待つ家族に見せようと、シャッターを切った。

 それから32年の歳月が流れ…

この記事は有料記事です。残り399文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【お得なキャンペーン中】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら