沖縄の球児も驚く「サウナみたい」な関西 秘策に軍手も

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布田一樹 遠藤美波 宮川純一 森岡みづほ 山田健悟
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 熱戦とともに、好天に恵まれて暑い日が続いている第101回全国高校野球選手権大会。選手も応援席も、熱中症や暑さに負けないよう、さまざまな対策をしている。

 沖縄尚学は、選手として甲子園での優勝経験もある比嘉公也(こうや)監督(38)の下、甲子園の暑さに対応しようと工夫を凝らしてきた。

 7月31日午後、選手たちは大阪(伊丹)空港に降り立つなり、「蒸し暑い」と汗をぬぐった。中堅手の神里航平君(3年)は「沖縄も日差しが強いけど海風が涼しい。大阪は風が熱くてサウナみたい」と話した。

 甲子園の暑さを選手、監督として経験している比嘉監督は、5月ごろから対策を始めた。ウォーミングアップ中にウィンドブレーカーを着させ、汗で水分が逃げていく条件下に体を慣れさせてきた。

 選手たちは沖縄にいるときから練習の合間に、沖縄土産としておなじみの干し梅の菓子に食塩を足し、口にする。疲労回復が期待されるクエン酸や、けいれんを防ぐとされるナトリウムを摂取できるという。

 OBで理学療法士の田本秀禎さん(30)は「足がつる選手がいる。これでは戦えない」と監督から相談を受けた。

 暑い中で汗をかいて運動中に足がつるのは、熱中症の症状の一つ。田本さんは、沖縄大会で試合中盤に霧吹きで選手に水をふきかけることを提案した。外から体温を下げて、体内から汗として水分が失われるのを防ぐよう心がけた。

 田本さんは、甲子園で選手のけがなどに対応する「救護班」を務めた経験もある。「甲子園は湿度が高くて蒸し暑いので、日頃の対策が重要だと考え、準備してきた」。9日の対習志野(千葉)戦では延長戦の末敗れたが、足がつる選手もなく、途中出場した吉里和己(かずき)君(3年)は「暑さに強くなった感じはある」と話した。

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■冷やした軍手に氷入りプール…

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